骨伝導イヤホンの付け方は、まず本体の形で分けて考えましょう。Shokz OpenRun Pro 2のような耳掛け型は、バンドを首の後ろへ回し、フックを耳にかけて、音を伝える部分を耳の前に置きます。一方、BoCoのPEACE TW-1は、耳の軟骨を挟んで装着する方式。
同じ骨伝導イヤホンでも、当てる場所は共通ではありません。
「後ろのバンドが余る」「メガネをかけると聞こえにくい」ときも、すべて付け方の間違いとは限りません。ここでは基本の装着から、位置・サイズ・音量設定を見直す場面まで、機種ごとの違いを添えて説明します。
- 耳掛け型と耳を挟む型で異なる装着位置
- メガネ併用時の装着順と肌への接触
- バンドの余り・ずれ・聞こえにくさの確認点
- 圧迫感の調整と肌の異常時の対応
骨伝導イヤホンの基本の付け方と正しい位置
耳掛け型は音を伝える部分を耳の前に置く

OpenRun Pro 2で最初に合わせるのは、左右の音を伝える部分が「耳の前」に来る向きです。メーカーがトランスデューサーと呼ぶ骨伝導ユニットを、耳の後ろへ置く付け方ではありません。日本語ユーザーガイドの装着図でも、フックは耳の上を通り、ユニットは耳の前、バンドは後頭部側に配置されています。
耳の穴へ押し込む必要もありません。Shokzの装着ガイドでは、耳の穴をふさがず、骨伝導ユニットが肌に軽く触れる位置に調整するよう案内しています。位置がずれると、音がこもったり圧迫感を感じたりすることがあるため、装着後に軽く前後へ動かして位置を探ります。
目印にしたいのは、耳との前後関係と肌への接触です。Shokzのサポートでは、音声出力部分が肌に密着していないと、音が正常に伝わらない場合があると説明しています。「耳に引っかかっているから大丈夫」とせず、前側のユニットが浮いていないかまで見てみましょう。
首の後ろへ回し、耳にかけてから位置を整える
OpenRun Pro 2を初めて付けるときは、バンド、フック、ユニットの順に位置を整えると、説明書の装着姿勢をたどれます。バンドを頭の上に残すのではなく、後ろへ回す形です。
- 本体を持ち、バンドが首の後ろ側へ来るように回します。
- 左右のイヤーフックを耳にかけます。
- 左右の骨伝導ユニットを耳の前に置き、耳の穴をふさがない位置に合わせます。
- 音がこもる、圧迫感がある場合は、軽く前後へ動かして装着位置を微調整します。
付け終わったら、音の聞こえ方と装着感を確かめます。ユーザーガイドは、誤った装着では正常に使えなかったり、音声を不快に感じたりする場合があると注意しています。違和感があるまま音量だけを上げる前に、左右とも耳の前へ正しく置けているかを見直すのが先です。
図で向きを見たい方は、OpenRun Pro 2日本語ユーザーガイドの「装着方法」(冊子表記08ページ)が参考になります。装着前と装着後が描かれているので、手元の本体と照らし合わせてください。
耳を挟む型は、その機種の振動部と装着図を確認する

耳を挟む型に、耳掛け型の「耳の前へ置く」という説明をそのまま当てはめないでください。PEACE TW-1の説明書では、振動部を耳の軟骨に接触させて使います。外側の大きな部分だけを見て位置を決めず、内側に来る丸い振動部がどこへ当たるかを確かめるのがポイントです。
| 装着の例 | 支え方 | 音を伝える部分の位置 |
|---|---|---|
| Shokz OpenRun Pro 2 | 首の後ろへ回した本体のフックを耳にかける | 耳の前に置く |
| BoCo PEACE TW-1 | アーチ部分で耳の軟骨を挟む | 振動部を耳の軟骨に接触させる |
PEACE TW-1の右耳側の装着例は、左手で耳を軽く引いて固定し、右手で本体のアーチ部分を持ち、耳の軟骨を挟むように滑り込ませる手順です。その後、振動部が軟骨に当たるように調整します。しっかり接触していないと、十分な音量や音質が得られない場合があります。
このとき、アーチを無理に広げすぎると破損する場合があるため注意が必要です。開く力で装着しようとせず、説明書の滑り込ませる動きを確認しましょう。PEACE TW-1取扱説明書の1ページ目には、手の添え方と振動部の位置が図示されています。

この手順はTW-1のものなので、別のクリップ型では、その機種の説明書を優先してください。
メガネはイヤホンを先に試し、マスク併用時も接触を見直す
Shokzの骨伝導イヤホンは、メガネとの併用が可能と案内されています。気をつけたいのは、メガネの太いフレームで音声出力部分が浮くこと。肌と密着しないために、音が正常に伝わらなくなる場合があります。メガネをかけた途端に聞こえ方が変わったら、音量より先に、この接触部分を見てみましょう。
装着順に迷ったら、まずイヤホンを付け、その後にメガネをかける方法を試せます。Shokzの総合サポートが挙げている方法です。ただし「必ずイヤホンが先」という決まりではありません。
OpenRunの個別FAQでは、メガネやヘルメットのどちらを先に付けても問題なく、イヤホンを先にすると、より頭にフィットする可能性があると説明しています。
マスクや帽子も併用するときは、付け外しの順番と圧迫感を合わせて調整します。Shokzのガイドも、こうした併用時には順番を工夫し、装着直後に角度や位置を微調整するよう案内しています。
マスク、メガネ、イヤホンの全組み合わせに共通する固定の順番ではなく、肌への接触を保ち、同じ場所に負担が集中しない付け方を探す考え方です。
骨伝導イヤホンの付け方で迷うときの調整と注意点
後ろのバンドの余りと、実際のずれを分けて考える
後頭部とバンドの間に隙間があるだけで、付け方が間違っているとは判断できません。OpenRunのFAQでは、運動中にバンドと後頭部がこすれるのを避けるためのサイズとして設計されていると説明しています。後ろへぴったり沿わせることを、装着のゴールにしなくてよいのです。
また、OpenRunのネックバンドは長さを調整できません。余って見える部分を縮める操作があるわけではないため、「どこを動かせば短くなるのか」と探すより、耳へのかかり方と使用中の安定性を見ます。
この調整不可という仕様はOpenRunについての説明であり、骨伝導イヤホン全機種に共通するものとしては扱わないでください。
ランニングに使う場合、Shokzのガイドは、走り始める前に装着位置を整え、軽く頭を振ってずれがないか確かめるよう案内しています。静止しているときの後ろ姿だけでなく、動いたときにも正しい位置を保てるかが確認点です。
音が小さい・片側だけ聞こえないときは症状を切り分ける


音が小さいときは、「装着位置を変えると聞こえ方が変わる」のか、「正しく付けても無音なのか」を分けて考えます。前者では肌への接触が確認点。PEACE TW-1の説明書も、振動部が耳の軟骨にしっかり接触しないと、音量や音質が十分に得られない場合があると説明しています。
| 症状・状況 | 最初に見るところ | 根拠となる機種・案内 |
|---|---|---|
| メガネをかけると聞こえにくい | フレームで音声出力部分が肌から浮いていないか | Shokz総合サポート |
| 音がこもる、装着位置で聞こえ方が変わる | ユニットの位置を軽く前後に微調整 | OpenRun Pro 2装着ガイド |
| まったく音が出ない | 接続端末とイヤホン本体の両方の音量 | OpenRun FAQ |
| 片側からしか音が出ない | スマートフォンのアクセシビリティ設定にある左右の音量バランス | OpenRun FAQ |
無音と片側だけの無音では、OpenRunの公式FAQも確認事項を分けています。左右の音量設定に偏りがある場合、イヤホンの角度を何度変えても設定自体は変わりません。付け直しだけで解決しないときは、OpenRunのFAQの該当症状へ進みます。
基本設定を確認した後の対処として、機種固有のリセット手順も掲載されています。
初回接続が済んでいない場合は、装着とは別にペアリングが必要です。OpenRun Pro 2では、電源を切った状態から音量+ボタンを押し続け、LEDが赤と青に交互点滅したら、端末のBluetooth設定で「OpenRun Pro 2 by Shokz」を選択します。
このボタン操作を、別モデルの共通手順として使わないようにしましょう。
周囲の騒音も切り分けたい要素です。BoCoはearsopenについて、周囲の音とイヤホンの音が同時に耳へ入るため、騒音が大きい環境では聞きづらく感じる場合が多いと説明し、静かな屋内や騒音の大きくない屋外での使用を勧めています。騒がしい場所での聞きづらさだけを、装着ミスと決めつけないことも大切です。
圧迫感は微調整し、肌の異常があるときは使用を中止する
装着直後の圧迫感には、角度や位置の微調整が案内されています。一方、長時間付けていて耳の同じ部分に負担を感じたら、一度外して休ませるのがShokzのガイドに沿った対応です。位置調整と休憩は場面が異なるので、「付け直せばずっと使える」とは考えないでください。
耳を挟むPEACEについては、BoCoのFAQが、挟む力がかかるため少しずつ位置をずらして使う方法を案内しています。ただし、TW-1の説明書には、アーチを無理に広げすぎると破損する場合があるとの注意もあります。位置をずらす調整と、本体を広げて形を変える操作は別です。
肌の赤み、腫れ、かゆみがあるときは、装着位置の工夫だけで使い続けないでください。OpenRun Pro 2のユーザーガイドでは、これらを感じた場合はすぐに使用を中止し、医師へ相談するよう指示しています。また、首・耳・頭などの皮膚に傷や炎症がある場合も、使用を控えるよう案内されています。
振動の強さが気になる場合は、音量との関係も見ます。BoCoのFAQでは、音量を大きくすると振動も大きくなることを製品の性質として説明しています。振動が強いという一点で故障と判断するのではなく、音量を下げて確認する考え方です。
ただし、PEACE TW-1は、使用中に気分が悪くなった場合や異常・故障が発生した場合には、すぐに使用を中止するよう説明書で注意しています。
耳をふさがなくても、大音量と音漏れには注意する


耳をふさがない付け方でも、大音量で長時間聴いてよいわけではありません。OpenRun Pro 2のユーザーガイドは、過大な音量によって音が歪み、聴覚障害や中途失聴のリスクが高まる可能性があると注意しています。装着を直した後も、音量を上げ続ける使い方は避けましょう。
OpenRun Pro 2では、音楽の再生中や通話中に音量+/-ボタンで調節します。最大音量に達するとビープ音が鳴りますが、これは機器の音量上限を知らせるもの。ユーザーガイドが大音量による聴力への影響も注意している以上、その音を普段の音量の目安にはしないでください。
音漏れも、正しく付ければ必ずなくなるものではありません。PEACE TW-1の説明書には、音量を上げすぎると外へ音が漏れることがあると記載されています。Shokzのガイドも、静かな環境や人との距離が近い場所では音量を控えめにするよう案内しています。



図書館などでは、装着位置の確認に加えて音量への配慮が必要です。
屋外で走るときは、Shokzが案内するように、周囲の交通音が聞こえる音量に調整して安全を優先します。耳の穴が開いていることだけで判断せず、実際に周囲の音を聞き取れる状態かまで確かめること。正しい位置に付けた後の音量調整も、骨伝導イヤホンを使うための大切な仕上げです。
骨伝導イヤホンの付け方と調整のまとめ
この記事のまとめです。
- OpenRun Pro 2はバンドを首の後ろへ回し、フックを耳にかけてユニットを耳の前に置く
- 耳掛け型は耳の穴をふさがず、音声出力部分が肌から浮かない位置に合わせる
- PEACE TW-1は耳の軟骨を挟んで装着し、振動部を接触させる。アーチの広げすぎには注意
- メガネで接触が妨げられる場合は、イヤホンを先に付ける方法を試す。OpenRunは逆の順番も可能
- OpenRunのバンドは長さ調整ができず、後頭部との隙間だけで装着ミスとは判断できない
- 走る前には装着位置を整え、軽く頭を振って実際のずれを確かめる
- OpenRunの無音は端末と本体の音量、片側だけの無音はスマートフォンの左右バランスも確認する
- 圧迫感は位置や角度を微調整し、長時間の使用で同じ部分に負担を感じたら外して休む
- OpenRun Pro 2の使用中に肌の赤み・腫れ・かゆみが出たら、すぐに使用を中止して医師へ相談する
- 耳をふさがなくても長時間の大音量は避け、音漏れと周囲の交通音にも配慮する









